カテゴリ:児童文学( 11 )

池田浩彰画:ちっちゃな淑女たち

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数年前に池田浩彰氏の挿絵「人魚姫」を探してた時に出逢いました。
三島由紀夫が惚れ込み、自ら監修し奥様の平岡瑤子が訳した
セギュール夫人の「ちっちゃな淑女たち カミーユとマドレーヌの愛の物語」


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*ちっちゃな淑女たち カミーユとマドレーヌの愛の物語 セギュール夫人/著 三島由紀夫/監修
 平岡瑤子・松原文子/訳 池田浩彰/絵 1970年 小学館



セギュール夫人(1799-1874):19世紀のフランスの児童文学者。
ロシア貴族の生まれで、フランス貴族と結婚しました。

この物語につけられた池田浩彰さんの挿絵がとても素晴らしいです♡

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この物語は創作ではなく、夫人の孫娘のカミーユとマドレーヌの
実際のエピソードが綴られているのでした。

19世紀末のフランスの豊かな田園地方で暮らす、
上流家庭のお嬢様がたの日常生活を、生き生きと可愛らしく描いています。




そして、「ちっちゃな淑女たち」の挿絵を眺めているうちに、
内田善美さんの「若草物語」のイラストって、
ここに辿り着くような気がしてならないのだわ。















*
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by bonplaisir | 2016-12-01 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

アーサー・ラッカム挿絵の「ピーター・パン」

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*ピーター・パン J.M.バリー/作 アーサー・ラッカム/挿絵 高橋康也・高橋迪 1982年 新書館

1906年に発行されたJ.M.バリーの「ケンジントン公園のピーター・パン」に
アーサー・ラッカムは50点もの挿絵を描きました。
その中から32点選ばれて出版された新書館版です。


二十数年前、仕事終わりでそのまま帰省したとき、
電車移動のお供にと、仕事場の階下にあった本屋さんで
120頁ぐらいで読みやすそうだなと思い手に取ったのが
新潮文庫の「ピーター・パン」でした。

数時間の旅のお供に選んだ「ピーター・パン」
初めてJ.M.バリーの原作を読むのにわくわく読み始めて気がついたのですが
これは、子供の頃に馴染んだ「ピーター・パン」じゃない?

あれ?あれ?と読み進めてもネバーランドもウェンディも出てこない?

そして最後の解説を読んでやっと「ケンジントン公園のピーター・パン」という
お馴染みのピーターが赤ちゃんだった頃の話だというものを知りました。

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*ピーター・パン ジェームズ・バリ/作 本多顕彰/訳 カバー絵/米倉斉加年 1953年 新潮社 1988年58刷改版 1992年60刷


この時は、あーそうなんだねぇ~ぐらいで終わってしまったのですが、
その後、アーサー・ラッカムが挿絵をつけた「ピーター・パン」に出逢い再読したら、
もう「ケンジントン公園のピーター・パン」は大好きな物語になりました。

以来、新潮文庫の「ピーター・パン」を読んでいても、情景で浮かぶのは
アーサー・ラッカムの挿絵なのです。


ちなみに新潮文庫の「ピーター・パン」は絶版のようです。
他の出版社からも「ケンジントン公園のピーター・パン」は出ていますが少ないです。
新潮文庫版もタイトル変更して再販してくれたらよいのにねって思いました。












*
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by bonplaisir | 2016-11-18 12:30 | 児童文学 | Comments(0)

新訳:幸福の王子

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*幸福の王子 オスカー・ワイルド/原作 曽野綾子/訳 建石修志/画 2006年 バジリコ 2010年4刷


以前、なにかの広告で紹介されてた訳者の言葉が響いて求めた本です。

どの作家にも、この一冊を書き終えたら死んでもいい、と思う作品があるはずである。もし私がオスカー・ワイルドなら「幸福の王子」はその作品だ。(あとがきより)


建石修志氏の挿絵も素晴らしくて、
ツバメの美しさがとくにお気に入り。

魂が込められ丁寧に作られた本はやっぱり素敵な本でした。















*
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by bonplaisir | 2016-01-08 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

オスカー・ワイルド:ナイチンゲールとばら

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オスカー・ワイルドが1888年に子供向に発表した短編集の中で
一番有名なのが「幸福の王子」ですが、
それとと共に大好きな物語「ナイチンゲールとばら」。
血のような真っ赤な薔薇を見る度に思い出される物語です。

人間の身勝手で利己的なたわいない恋を本物の「愛」と信じ込み、
我が身を捧げてまで成就させてあげようとしたのに、
その純粋な思いは無下に扱われてしまうのでした。

なんとも後味の悪いお話なのですが、小鳥のナイチンゲールのやさしさ
純粋さを思うとやるせなくて哀しくなるのですが、
本当に大切なもの、美しい心を感じる事ができます。

山本タカト氏がこのモチーフで素晴らしいイラストを描かれていました。

この物語、「ナイチンゲールとばら」だけの絵本ってないのかしら?
素敵な挿絵本とか、探してみたいです☆















*
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by bonplaisir | 2016-01-06 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

チェコ語版「幸福の王子」

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*Stastny princ Oscar Wilde/文 Ota Janecek/絵 1971年 テキスト:チェコ語

オスカー・ワイルドの子どものための短編小説「幸福の王子」を
チェコのオタ・ヤネチェクがイラストをつけた絵本です。

とてもやさしくて美しい物語り。
読むたびに涙がこぼれ落ちてしまいます。

1978年にオタ・ヤネチェク挿絵の日本語版が
佑学社の世界の名作童話シリーズとして出ていたようです。

ヤネチェクの幻想的な色使いが素敵な絵本です。

結城浩さん訳で読めるサイトがあります。
幸福の王子
宜しかったら是非。















*
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by bonplaisir | 2016-01-05 14:00 | 児童文学 | Comments(0)

「こんにちは、かいじゅうじゃありません。ぼく、オバケちゃんです。ねこによろしく。」

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*講談社の創作絵本3 オバケちゃん 松谷みよ子/文 小薗江圭子/絵 1971年講談社 1971年5刷


ひと昔前の事ですが、甥っ子のクリスマスプレゼントに
面白そうな本を贈ってみようかと思案していたところ、
思い出したのが子供の頃、寝る前に母親によく読みきかせしてもらった
大好きな本を思い出したのです。

何度も何度も読んでもらっていたお気に入りの本で、
以前実家に帰省した時に、母にその話をしたら、
まだどこかにあるハズよと言うので探してみたら出てきましたよ☆

角とかボロボロになっていて、中には落書きの跡も(笑)
でもー懐かしかったですー☆

今回のタイトルにした言葉はオバケちゃんの挨拶です。
森の奥でパパとママとの3人暮らし
この森には他のオバケが住んでいないので
オバケちゃんには友達がいませんでした。
友達が欲しかったオバケちゃんは
森の外へ遊びに行く時に友達を作れそうな場所へ行くと
礼儀正しく挨拶をするのです。
この挨拶のしかたが可愛いくてとても気に入っています(笑)



お話は、オバケちゃん家族が住む森を
人間の業者が伐採してしまおうとするのを
オバケが出れば伐採されないハズだ!
と考えたオバケちゃんたちは人間たちを驚かすのですが
逆に人間たちはオバケの森でひと儲けを考えるのです。
オバケちゃんたちは静かな森を取り戻そうと
大奮闘するお話です。



物語の面白さもさることながら
オバケちゃんのママが作るオバケジュースも魅力的で
七色に味もかわる不思議なジュース、
すっごく飲んでみたかったです(笑)


で、肝心のプレゼントですが、
甥っ子に贈りたくてもボロボロになってしまった
想い出の絵本を譲るのが惜しくなり、
新しいのを探したら、挿絵がリニューアルされていましたー。
小薗江圭子さんの味わいある絵が好きだったのにー。

結局もたもたしているうちにクリスマス間近になり
「ウォーリーを探せ!」全巻まとめて贈りました(笑)














*
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by bonplaisir | 2015-12-18 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

池田浩彰画の「小公女」

池田浩彰さんの「小公子」に続き「小公女」の挿絵本です。

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*小公女 子どものための世界文学の森11巻 フランシス・E・H・バーネット/作 
 吉田比砂仔/訳 池田浩彰/絵 1994年 2000年8刷 集英社


物語に入る前に「小公女」の名場面の挿絵が入っています。
セーラが自分もお腹が空いているのに
自分よりもっとひもじい思いをしている少女に
パンを差し出している場面です。

この挿絵は、ひとつ前の記事で「小公子」の物語が入っている
「少年少女世界の文学」8巻に「小公女」も載っていて、
その挿絵は伊勢田邦貴さんが挿絵を描いているのですが

同じ場面の挿絵のオマージュか遊び心のように添えられています。

カラー画(カバー、口絵込)10点、モノクロ画(カット込)60点ほど楽しめます☆











*
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by bonplaisir | 2015-05-14 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

池田浩彰画の「小公子」

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*「カラー名作少年少女世界の文学」8巻 アメリカ編2 小学館 1969年 1972年2刷

「小公子」 フランシス・ホジソン・バーネット/作 1886年

池田浩彰さんの挿絵は、1886年初版の
レオナルド・バーチによる挿絵からのオマージュ的な絵柄です。

カラー挿絵30点(口絵込)、ペン画16点の
素敵な挿絵が楽しめます。

「小公子」の主人公セドリックは
バーネット夫人の次男ヒビアンがモデルと言われていて、
ビビアンの写真を元にレオナルド・バーチは挿絵を描いたそうです。

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愛犬と一緒のビビアン・バーネット。

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レオナルド・バーチの「小公子」からの挿絵。

これによりなのか、流行したのか1890年から1900年初頭に
イギリスやアメリカの中産階級の少年たちの肖像写真が
「小公子」のセドリック風のものが結構見られるような気がします。

1886年初版の「小公子」
*Little Lord Fauntleroy; Author: Frances Hodgson Burnett
 Publisher: Charles Scribner's Sons New York 1886

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そういえば、銀座松屋で開催された「ターシャ・テューダー展」で
彼女の愛読書の中に、この「小公子」もあり展示されていました。

この装丁の素敵な初版本の復刻版が出てくれたらいいのになぁ。
同じように装丁された「小公女」もあって
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2冊揃ってあったら素敵なのにって思います☆


池田浩彰さん挿絵から大分横道それてしまった(笑)
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by bonplaisir | 2015-05-13 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

「カラー名作少年少女世界の文学」4巻イギリス編3から

一つ前の記事で取り上げた「カラー名作少年少女世界の文学」
他にも秀逸な挿絵が多くて素晴らしいです。

巻頭には、この当時様々な児童文学全集で活躍した
池田浩彰さんが描く「宝島」の挿絵も載っている嬉しい巻でもあります。
彼の挿絵が大好きなので、掲載されてる全集本を少しずつ収集。
いつか手掛けた挿絵を網羅できたらと思っております。

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あと、イギリス民話から武山のぼるさんの挿絵「うかれバイオリン」と
「ジャックと豆の木」のペン画の構図やタッチも素晴らしい。

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それと柳 柊二さんの「ベオウルフ物語」の中世騎士画は
迫力あってカッコイイのです。

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子供の頃にこのような全集に出逢ってたら
もっと読書好きになれてたかもだ(笑)
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by bonplaisir | 2015-05-12 12:00 | 児童文学 | Comments(0)

ベッドフォード画の「ピーター・パンとウェンディ」

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*ピーター・パンとウェンディ J.M.バリー/作 F.D.ベッドフォード/挿絵 石井桃子/訳 
 1972年福音館書店 1993年28刷函入



劇「ピータパン」を物語にあらためた
「ピータ・パンとウェンディ」が1911年に出版され
その時にフランシス·ドンキン·ベッドフォードによる挿絵が添えられました。

その挿絵を堪能できる和訳本を読めるなんて
出版してくれた福音館書店さんに感謝です☆

挿絵は全てモノクロ画で、扉絵を含めると13葉の挿絵が楽しめます。
鉛筆画のようなタッチで綿密に描かれ素敵なものばりです。

文庫本版もベッドフォードの挿絵が収められていますが
この精妙さは少しでも大きな画面で楽しみたいです☆












*
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by bonplaisir | 2015-04-25 12:00 | 児童文学 | Comments(0)


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


by haruchonns

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