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澁澤龍彦訳のペロー童話

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長靴をはいた猫 シャルル・ペロー/作 澁澤龍彦/訳 片山健/絵 1973年大和書房

澁澤訳でペロー童話が読めるなんて、なんて贅沢♡
読みやすい訳ですが表現が大人寄りの童話集ですね。
こちらの「赤ずきん」はグリムと違ってバッドエンドなのですよ。
そして片山健氏の挿絵は毒可愛いくて
澁澤訳のデカタンスな雰囲気にマッチしてます。

「長靴をはいた猫」の他に
「赤頭巾ちゃん」
「仙女たち」
「サンドリヨンあるいは小さなガラスの上靴」
「捲き毛のリケ」
「眠れる森の美女」
「青髯」
「親指太郎」 が収録されています。











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by bonplaisir | 2015-03-31 21:53 | 童話集/寓話集

ヴィスコンティの遺香:篠山紀信著

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「ヴィスコンティの遺香 愛蔵版」 篠山紀信著 2007年 小学館

ヴィスコンティが生きてきた場所を追跡するような構成の写真集。
生活空間や遺品、秘蔵写真、家系図など、、、
一族や関係者の協力で1982年に発表されたものですが
生誕100年を機に、塩野七生氏の新規原稿と
篠山氏と淀川長治氏らの座談会などを追加収録して2007年に復刊してくれました。


まず「山猫」で使われたシチリアのボスコ・グランデ邸から始まります。
映画の中で見慣れた場所が写真と重なり情景が浮かんできます。
そして映画の一番の見せ場、終盤の大舞踏会が開かれたガンジ邸ですが
オーナーはあの大広間は見せてくれなかったそうな、、、
当時の華やかさが薄れて跡形も残ってないのではと著者は語っています。

そして、ルキーノの生家や青春時代に関わっていた場所の写真や
幼少の頃の家族写真と、妹のイーダが語る子供の頃の思い出話。
その中に、ただ一度の婚約とその失敗の話。
ルキーノが生涯でその女性ひとりしか愛さなかったのでは?
と妹さんが語っています。

コモ湖畔チェルノッビオにあるヴィスコンティ家の別荘ヴィラ・エルバ・ヌォーヴァ。
此処の一階の小部屋で映画「ルートヴィヒ」の編集が行われてたそうです。
この時にルキーノは病に倒れ、スイスで療養の後、
また戻り、厳しいリハビリをしながら編集を続行したそうです。

このヴィラの様子は、まるで下界からひっそりと離れた小さなお城のような感じで、
中世にトリップしそうな感覚になります。
それもその筈、このヴィラはルキーノの母方エルバ家の所有ですが
元はナポレオンが所有していたもののようです。

あと、「ベニスに死す」の時のロケ現場での様子の写真や、
関わっていた舞台劇場の写真や映画の中で使った衣装やキャラクターデッサン、
仕事風景の写真などなど。

そしてプライベートで最もお気に入りのイスキアの夏の別荘/ラ・コロンバイア。
ここは個人趣味の高い空間らしく、アールヌーボからアールデコの様式美が
随所に隙間なく堪能できます。

ため息モノの贅沢な写真集でした。
ヴィスコンティのファンにはタマラないと思います。
彼の生活空間が垣間見れただけでも嬉しいです。

好きな作家の完成された作品からその人間性や創造性を探るのもよしですが
その作者の生活環境や人となり、愛でてきたものも探りたくなる。
篠山さんがこの写真集を作ろうとした、この動機に共感しました。

大事な一冊なのでパラフィン紙でカバーしようと表紙カバーを外したら!



裏側がポートレートをコラージュした ポスターみたいになっていたよ!









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by bonplaisir | 2015-03-31 12:00 | 写真集

ホフマン物語(DVD)

昨日、銀座にてオペラと日舞がコラボレーションしたコンサートに赴き、
演目の中にホフマン物語からのオペラも入っていて、
それで思い出したのが同名のタイトルのバレエ映画です。
久しぶりに引っ張り出して観たくなりました。

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ホフマン物語
THE TALES OF HOFFMANN
1951年
110分
イギリス
監督:マイケル・パウエルエ メリック・プレスバーガー


プロローグ/居酒屋で人気プリマ、ステラを待つホフマンが3つの恋の思い出を語り始める。第一話/パリ/美しい人形オリンピアにホフマンは心奪われる。第二話/ベネチア/悪魔の手先にそそのかされたジュリエッタがホフマンに誘惑の手を伸ばす。第三話/ギリシア/胸を患う歌姫アントニアは、ホフマンのために歌を歌い命を落とす。

オペラ、バレエ、映画の融合が素敵な映画です。
劇場舞台セットのような背景は奇抜で幻想的でありながらも
奥行きあり、見事な空間をつくりだしているのです。

その中で繰り広げられる3つの恋のお話はどれも悲恋ばかりですが
とくにワタシのお気に入りは、一幕目の「オリンピア」。
映画「赤い靴」でお馴染みのバレリーナ、モイラ・シアラー演じる
機械仕掛けの人形に恋するホフマンの話が大好き。

ホフマンの小説「砂男」をベースにしており、
「砂男」はバレエのコッペリアも生み出した作品でもあるんですね。

ある人形師の所に出入りしている発明家が作り出した不思議な眼鏡。
見た物が生き生きとして見えるこの眼鏡を手に入れたホフマンが
歌い踊る人形オリンピアが人間の娘と思い込み
一目見て恋に落ち、愛の告白をしてしまう。

だけど、人形師に騙された発明家が、人形師が大事にしている
人形オリンピアを壊してしまうことで、ホフマンは現実に気付き
滑稽者として、笑われる話。

この場面の美術が素晴らしく華やかで可愛らしく
ほんと、おとぎ話の夢のような場面。
人形の動きを見事にバレエで踊るモイラがとても素晴らしい。

ラストの壊れた人形の様子は、さすが「血を吸うカメラ」の監督である
マイケル・パウエルの奇抜な演出の片鱗が見えて、ちょと怖いかも?w

それから、全編にわたり、ロバート・ヘルプマンの登場も多いのもウレシイ。
彼を知ったのは晩年の出演作「チキチキ・バンバン」での
チャイルド・キッチャー役なのだけど、その容貌の怪しさから見事に嵌り、
経歴を調べていく内にバレエダンサーだという事がわかって
更にバレエ映画の「赤い靴」に出演したりと、英国で代表的なダンサーと知り
益々彼の魅力に嵌っていった次第。

しかもバレエダンサーにしては見事にキャラクターに当て嵌まるカメレオンぶり。
1972年の「不思議の国のアリス」では帽子屋を演じ。
このホフマン物語では4幕目のアントニアの中では
ドラキュラ伯爵のような容姿の医者を演じ、
バレエ界のクリストファー・リーかピーター・カッシングみたいだと思った。

強烈な個性の持ち主ですが、彼のバレエダンスが一番堪能できるのが
この「ホフマン物語」ではないかと思われるのだわ。

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by bonplaisir | 2015-03-30 22:00 | 映画(DVD&Blu-ray)

ヨゼフ・パレチェク画の「人魚ひめ」

お恥ずかしい話なのですが、「人魚姫」が大好きなのに大人になって新潮文庫のアンデルセン「人魚の姫」(矢崎源九郎訳)を読むまで、王子を殺せなかった人魚姫は海の泡になって死んでしまったのだと、長年思いこんでいました。

まだその続きがあって、海の泡にはなるのですが空気の精たちが人魚姫の周りに集まり仲間に入れてあげるのです。そして水の精(人魚姫)は心から人間に愛されないと魂が授からないのですが、空気の精は良い行いを300年続ければ魂を授かれるのです。という訳で優しい心を持ち良い行いをした人魚姫を、空気の精が救ってくれ、魂を授かる為に風に乗って良い行いをしに旅立つ。という物語だったのです。

なぜ私は泡になったところで話が終わるように思い込んでいたのかしら?

気になったので少し調べてみたら、大抵の人魚姫の絵本などは最後まで訳されているのですが、たまに童話集など簡潔にまとめた本の中に「海の泡」になってしまったところで終わっているものもあったんですね。どうやらこの辺りの本に刷りこまれていたのかな?(笑)


そして「人魚姫」の絵本を集めるきっかけとなった絵本がこちら。

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「人魚のひめ」アンデルセン/文 ヨゼフ・パレチェク/絵 石川史雅/訳 発行/プロジェクト・ノア

初めてネットでパレチェクさんの絵を見た時は、迫力がある濃い色彩に少し抵抗感あったのですが、古書店でたまたま見つけ、開いて吃驚!カラフルですが色彩バランスが素敵で、海の底なのに植物庭園の見事な美しさに一気に魅了されてしまいました。やっぱ絵本は実際に開いてみないとワカラナイ素敵世界が広がっていますね。

見れば見る程、構図とかスゴク好みで、地上の植物のような花や木が沢山描かれていますが、海流のような漂い感もあるし魚たちと一緒でも違和感なく描かれ、こんなアクアリウムあったらいいのにって思う位です。濃い色と明るい色の使い方が絶妙です。厚みがあって深い色使いなのに優しく柔らかく感じます。




水の精の人魚たちは300年生きられますが、死んでも「魂」はなく海の泡になるだけです。ただし、心から人間に愛されれば「魂」を持って死ぬことが出来るのです。人魚の姫は叶わなかったけれど、空気の精のおかげで可能性を手にします。その時、生まれて初めて涙が頬をつたわるのをおぼえたのです、、、。

何度も読み返していくうちに、もしかして人魚姫が本当に欲しかったのは、王子の愛よりも死ぬことが出来る「魂」だったんじゃないかって最近は思う事もあります。華やかさの中に哀愁も情緒も包容力もあるテーマは深みがありますし、あとワタシ的に感じる事ですが、美しい異形なものへの憧れや、何気に秘めた残酷性も魅力のひとつに。アンデルセン童話の中で一番好きな物語なのです。










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by bonplaisir | 2015-03-30 12:43 | 人魚姫

絵本の挿絵に嵌るキッカケは・・・

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20年くらい前にトロントへ旅行した時でした。
市内にある可愛らしい外観の絵本専門店を覗いた時に、
エロール・ル・カインの「シンデレラ」と「いばらひめ」を手に取った時でした。
19世紀末に活躍した挿絵画家を彷彿させる画風に一目惚れしたのです。
それまでも挿絵や絵本画に興味はありつつも買い集める程ではなかったんですね。
この絵本がキッカケで和訳された絵本や洋書絵本などを少しずつ集めています。

エロール・ル・カインは1941年シンガポール生まれ。
少年時代をインド・香港などアジア諸国を転々とし、
1965年ぐらいから英国に落ち着きましたが、
残念な事に1989年に47歳の若さで亡くなってしまいました。
でも、その間に沢山のアンデルセンやグリム童話の挿絵を残してくれました。
彼の西洋と東洋を織り交ぜた古典的な画風が好きです。

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by bonplaisir | 2015-03-29 11:58 | 呟き

陸奥A子の「ふしぎの国のアリス」

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ファンタジーメルヘン6「ふしぎの国のアリス」 ルイス・キャロル/原作 陸奥A子/著 1983年集英社

1980年代に集英社から漫画家が描く童話の絵本の
ファンタジーメルヘンシリーズが出ていました。
これはその中の一冊、陸奥A子さんによるアリスです。

可愛らしくカラフルな配色に包まれ、のびのびと楽しそうに創られた
陸奥A子さんならではのアリス像と世界感がたまりませんよ。


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ただ、この絵本は絶版で中古本でもプレミア価格になっています。
ですが絶版マンガ図書館で無料公開されましたので
無料会員登録すれば読めるようになりましたよ♡

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by bonplaisir | 2015-03-28 21:30 | 漫画関連

チャールズ・フォルカート挿絵:アリスのSongs book

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SONGS FROM ALICE ルイス・キャロル/詩 ドン・ハーパー/音楽 チャールズ・フォルカート/挿絵 1978年版) 

チャールズ・フォルカート(Charles Folkard:1878-1963 英国)
彼の挿絵による「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」を手元に置きたくて、
でもなかなか出回らず、あったとしてもかなりお値段が張るのです。
諦めていたところにお手頃価格のこの絵本に出逢いました。
少しでも挿絵本を身近に感じたくて(笑)

「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」から抜粋されたカラー絵が11点、
ペン画カットが22点入ってました。

これだけでも挿絵が堪能できて嬉しいですけど
やっぱ全部網羅したくもなりますね。
手元に置けなくても観られる機会がくればよいなぁ♡











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by bonplaisir | 2015-03-27 09:30 | アリス関連

作場知生さんのアリス挿絵本

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左:不思議の国のアリス ルイス・キャロル/作 楠 悦郎/翻訳 作場知生/絵 1987年 新樹社 
右:ふしぎのくにのアリス ルイス・キャロル/作 小柴 一/編訳 作場知生/絵 2001年 新樹社


アリス・リデルをアリス像モデルにした和書版の挿絵で一番のお気に入りが
作場知生さんのエッチングのように綿密なペン画によるもの。
中世の写本のような装飾など、綿密に描きこまれた美しい挿絵にうっとりしちゃいます。
普段はかなりグロテスクな作品が多い方なので、
このアリス画が一番マイルドかもです(笑)
装丁も素敵で気に入っています。

後に、よみきかせ用に出版されたものは挿絵が少し割愛されていますが
十分堪能できるものになっています。
ほぼ、ひらがなの文章なのに読みずらくなく楽しめました。














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by bonplaisir | 2015-03-26 21:30 | アリス関連

1948年発行のアリス本

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ご縁があって、英国のMacmillan and Coから1948年出版の
「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」を同時に手に入れる事ができました。

布製カバーの装丁で経年数による傷みがありますがこの佇まいが気に入ってます。
中は割と綺麗なんですよ、テニエルのイラストも綺麗に線が出ている印刷です。

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英国の何処かの家庭で、大切にされていたようです。














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by bonplaisir | 2015-03-25 16:42 | アリス関連

はじまり。

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好きな挿絵画家の物語、
挿絵違いの物語、
素敵な画集や図録とか、
今でも色褪せない少女漫画とか、、、

お気に入りの本や気になってる本とか
気ままに綴れたら楽しいかもと。

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by bonplaisir | 2015-03-25 12:01 | 呟き


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


by haruchonns

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