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アルノルド・ベックリン:海の静けさ

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*アーノルド・ベックリン:海の静けさ(1887)


先日の鏑木清方の「妖魚」から思い出すベックリンの人魚絵。

清方は「幼魚」を描いた後に
ベックリンのこの絵に似てますねと言われたらしいが、
清方は「存在は知っているがまだ観たことはない」と答えたそう。

不思議な巡りあわせのような西洋と東洋の人魚絵です。











*
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by bonplaisir | 2015-08-31 12:00 | 一枚の絵 | Comments(0)

鏑木清方:妖魚

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*鏑木清方:妖魚(1920)

この妖艶さ、薄気味悪い微笑み、魔物さながら。
人魚好き贔屓抜きでも魅了されてしまうのです。

まだ本物を観たことがありません。
美術館や記念館の所蔵ではなく、福富太郎氏のコレクションなので
いつどこで見られるのか、チャンスを待つばかりです。

「幼魚」について、面白い文献を見つけました。
ここで語られている考察にワクワクしました。

明治の頃、美人画を多く描いてきた清方。
大正になり新境地を開くため、試行錯誤を繰り返していた時に
この「幼魚」が描かれたようです。

その試行錯誤のなかには西洋の美術、
とりわけ世紀末絵画からの影響や
上村松園からの刺激、泉鏡花との交流も
この絵が出来上がる要素になっているようです。

世紀末絵画のモローやクリムト、ベックリンにシュナイダー
ラファエロ前派からはセイレーンやオフェーリアのモチーフについて
泉鏡花との関わりでは甲子夜話の人魚の話も持ちだされたり
様々な考察、内容濃く興味深かったです☆
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by bonplaisir | 2015-08-29 12:00 | 一枚の絵 | Comments(0)

上村松園:焔

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*上村松園:焔(1918)

源氏物語の「葵上」から着想を得たモチーフ
生霊となった六条の御息所。
幽玄で風情恐ろしくても優美なのが凄いです。


上村松園との出逢いは小学生ぐらいの頃。
母が趣味で集めていた洋和画集の中から
表紙絵に惹かれて開いた日本画集が松園のものでした。

それから暇さえあれば開いて眺めていました。
子供の頃は「幽霊」の絵だと思っていました(笑)

その後、授業で「源氏物語」を習い
漫画「あさきゆめみし」(大和和紀)で大ハマり。
おかげで「源氏物語」が試験に出る時だけ
成績が良くなるという(笑)

漫画知識も捨てたもんじゃないですよw


この絵は東京国立博物館所蔵なのですね。
ただ今「展示予定は未定です」になっている、
いつ行っても見られる訳じゃないのか、残念ッ。
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by bonplaisir | 2015-08-28 12:00 | 一枚の絵 | Comments(2)

耽美に浸る

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板東玉三郎さんの佇まいと所作は
上村松園の美人画のようでうっとりしてしまう。

泉鏡花ネタ続きでの鏑木清方と上村松園は同時代活躍された画家たち。
美人画で「東の清方、西の松園」と呼ばれたおふたり。
泉鏡花の挿絵といえぱ鏑木清方だけど、
玉三郎さんと上村松園のイメージを重ねてしまうので
松園が鏡花作品の挿絵を描いたらどうなるかしら?
などと妄想してしまいます(笑)

松園の「焔」は源氏物語の六条の御息所がモデルだけど
泉鏡花の妖艶で幻想的な世界観にもぴたりと嵌るのよね。

けど鏑木清方の「妖魚」を見た時に
「そうそう、これこれ、この感じ!やっぱ素敵」
などとちゃっかりしているワタシなのだけど(汗笑)


画像上から
板東玉三郎(1950-):phot by 篠山紀信(1940-)
娘 1926:上村松園(1875-1949)
焔 1918:上村松園(1875-1949)
妖魚 1920:鏑木清方(1878-1972)


松園の「焔」と清方の「妖魚」
同じ時期に描かれているのが注目どころ

松園は丁度スランプ期にこの作品を描いていて
どうにも切り抜けられない苦しみから逃れたい、
そんな想いを一念を込めて画の中にぶちまけたような気迫を感じます。

清方は松園の作品に対して
尊敬の気持ちを持っていたようですが
この作品は好感が持てなかったようです。

ですが、清方の文集で

芸術家の求めることろは完璧にある,
悪作よりは佳作にある,
自他共にそうであるが他から悪作とされ,
失敗作と云われても,佳作を志して凡作に陥るよりは数歩,
数十歩の前進である,悪作も失敗作も
いつでも回避しなければならないものはない

と述べています。
これは松園の本来の持ち味から離れても
思い切って前に進もうとする姿勢を賞賛しているように思えます。

その2年後に松園から刺激を受けたかのように清方も、
それまでの作風と異質の「妖魚」を描いたのではないかしら。
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by bonplaisir | 2015-08-27 12:00 | 呟き | Comments(0)

映画:外科室

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外科室
1992年
50min
日本
監督:坂東玉三郎

坂東玉三郎さんと泉鏡花といえば、
この映画もたまらんですの。

麻酔を頑なに拒否して手術に望む伯爵夫人と、
それを受け入れ執刀する若き外科医。


たった18ページ強の短編小説「外科室」を
板東玉三郎さんが映画化。

といっても50分と短いもので
「一瞬のような50分、一生のような50分」と
ジャケットにコピーが付いていましたが

加えて言うなら「とても贅沢な50分」と思っております。

一瞬の出会いで恋に落ち、言葉も交わさずが忘れられぬ人となり、
再度出会えた時には、ひと言交わしただけでお互いの想いが伝わった。
もう思い残す事はない、、、
究極に密かに秘めたる恋の物語です。

原作のイメージを見事映像化した玉三郎さんのセンスは素晴らしいです。

そして、この映画を観る度に、
春の小石川植物園の躑躅の小道を歩いてみたくなります。

サユリストでもないのですが、この映画の彼女はホント美しい。


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by bonplaisir | 2015-08-26 12:00 | 映画(DVD&Blu-ray) | Comments(0)

泉鏡花・妖美幻想の世界(ペーパームーン№19:1979)

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新書館が70年代から80年代に出していたムック誌です。
泉鏡花特集が濃い一冊♡

麗しい白雪姫の表紙を描いてるのは
同じ時期に麗しい絵で漫画を描いていた内田善美さん。

そして巻頭から玉三郎さんの「夜叉ヶ池」と「天守物語」の記事。
更に、辻村ジュサブローさんの人形による鏡花の世界♡
そして、鏑木清方による泉鏡花作品の挿絵!
前日の記事での最強組み合わせより更に最強でした!

久しぶりに開いた本でこんな見落とししていた自分に喝ですッ。
しかも2008年に鎌倉の鏑木清方記念館で
泉鏡花の挿絵展が開催されていたようで、、、
後の祭りですが、せめて図録をと古書含め探しましたが
入手困難な模様、、、。

ですよね、そりゃ手放しませんよね。

でも諦められないので追いかけますー(笑)














*
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by bonplaisir | 2015-08-25 12:00 | ムック本/雑誌 | Comments(0)

山本タカト:白雪姫

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*タイトル「夜叉ヶ池の白雪姫Ⅱ」

白雪姫といってもグリム童話の白雪姫ではなくて
幻想怪奇作家、泉鏡花の戯曲「夜叉ヶ池」の白雪姫でございます。

泉鏡花記念館で2013年に開催された企画展
「夜叉ヶ池-泉鏡花と演劇の時代」の為に描き下ろされたようです。


もうたまらんですね。
泉鏡花と山本タカトの組み合わせって最強。

いや、最強といえば、
泉鏡花と坂東玉三郎さんも最強だわ♡

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板東玉三郎さんの映画「夜叉ヶ池」がとても印象深くて忘れられない。
テレビで初放送された時に観れたのでかず、もう釘づけ。
時折、観たくなってしまうのに、この映画はVHSも販売されず
未だにDVD化も見通しがつかない映画。
もう!何故封印されているのかわかりませんが
ソフト化して欲しいと願うばかり、、、。

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ところで、物語の舞台モチーフになった伝説の池は何処にあるのか?
調べてみたら福井と岐阜の境にある山にぽっかりあるのですね。
登山しなきゃいけないのね、気軽じゃない場所にあるのがいいわ。
だって神秘度が上がるもの☆
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by bonplaisir | 2015-08-24 12:00 | 一枚の絵 | Comments(0)

ワンス・アポンナ・タイム・シリーズ「シンデレラ」

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*ワンス・アポンナ・タイム・シリーズ シンデレラ 
 ペロー/原作 ロベルト・インノチェンティ/絵 谷本誠剛  1989年 西村書店 1999年2刷


アール・デコなテイストの絵本を見つけたので早速お取り寄せ。
16×22センチぐらいのサイズが小さめの絵本でした。

原作に忠実に進む内容ですが
舞台はアール・デコ文化で華やいでいた時代のようです。

最後のめでたしめでたしな結婚式の様子が
モノクロームの写真のように描かれ
次の頁で、継母の手元にはこの「シンデレラ」の絵本?
結婚式の様子の頁が開かれ、椅子の足元には沢山の酒瓶、
花瓶に活けた花も散り、煙草をくゆらせながらの夕暮れ時、、、
窓辺で彼女は何を思うのか、、、
ちょっと気になる絵で締めくくられていますね。

挿絵を描いたロベルト・インノチェンティさんは
イタリアのフィレンツェの近くの小さな町に生まれました。
第二次大戦後の不況で13歳から働きはじめ、
18歳でローマに出てアニメーション・スタジオで働きます。
でもロベルトさんは美術の専門教育は受けたことはありませんでした。
後にフィレンツェにもどり、グラフィックやイラストなど多数手がけ、
1985年に「ローズ・ブランチュ」で
ブラティスラヴァBIBの金のリンゴ賞を受賞しました。
その他いろんな絵本コンクールでの受賞歴もあります。

他にも気になる絵本があるのでボチボチ集めてみたいです☆















*
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by bonplaisir | 2015-08-22 12:00 | 和テキスト絵本 | Comments(0)

カイ・ニールセン:the Life of Joan of Arc

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「ジャンヌ・ダルクの生涯」からの場面(1914)

wik情報によると全部で3枚とあるので探して見つけました。

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とっても小さい画像なので見づらいですが
貴重な画像なので参考と保管の為に載せておきたいと思います。
このイラストを掲載していたサイトはもう削除されていて
詳細を追いかけることが出来ませんでした。
うーん、残念。
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by bonplaisir | 2015-08-21 12:00 | 一枚の絵 | Comments(0)

カイ・ニールセンの画集:その三

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*挿絵画家カイ・ニールセンの世界 平松 洋/監修 2014年 中経出版

カイ・ニールセンの美麗な挿絵があらすじと共に紹介している画集です。
ビジュアル重視の画集なので図版の印刷は前二冊のと比べると綺麗なのですが
書籍サイズが 21 x 15 cm と一回り小さいので全体的に図版が小さいです。

代表作の「太陽の東、月の西」「ヘンゼルとグレーテルと他の物語」
「アンデルセン童話」「パウダーとクリノリン」の彩色挿絵と
無彩色挿絵も一緒に収録されていますが一部割愛されています。

この画集の目玉は「千夜一夜物語」の彩色挿絵が21点も収録されている事と
日本ではあまり紹介されていない「赤い魔術」(レット・マジック)の
彩色挿絵8葉全部と無彩色挿絵50葉のうち48点が収録されている事ですね。
それらを拝めるのは嬉しいのですが、もっと大きな図版で見たいです。

「千夜一夜物語」は1918-1922年頃に描かれた不遇な作品、
ニールセンが存命中に出版されることはありませんでした。
1977年にデイヴィット・ラーキン氏の「カイ・ニールセンの知られざる絵画」で
取り上げてくれたことで、やっと人の目に触れられるようになったのです。

「赤い魔術」からのあと2葉、何が抜けているのかわかりました。
手着色された無彩色挿絵があるようで、本人によるものなのか、
この仕様は限定だったのか、ちょっと詳細がわかりません。
ですが、こちらのキュリオブックスさんのサイトで見る事が出来ます。

「RED MAGIC」(赤い魔術)の復刻版やっぱ出てくれたらなぁと思います。
できれば和訳書で、ほんと切望します☆

あとアンデルセンの挿絵の中で、ナイチンゲールの挿絵で、
絵柄からして原書にはないものかと思われますが、
何のために描かれたものなのか注釈がないのが残念です。

なかなか見られない絵も数点収録されていますがやっぱり
出所など説明がないのが残念です。

この一冊である程度網羅できるのは有難いのですが、
図版サイズや説明不足なのが物足りないところ(笑)

まだまだ追いかけ甲斐があるカイ・ニールセンです♡















*
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by bonplaisir | 2015-08-20 12:00 | 画集 | Comments(0)


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


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