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エドマンド・デュラック画:人魚絵②

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1908年出版、デュラック画のシェイクスピア「テンペスト」から、
第1幕の2場で、エアリエルの歌から人魚が描かれています。


Full fathom five thy father lies;
Of his bones are coral made;
Those are pearls that were his eyes;
Nothing of him that doth fade,
But doth suffer a sea-change
Into something rich and strange.
Sea-nymphs hourly ring his knell:
Ding-dong.
Hark! now I hear them — Ding-dong, bell.


父は五尋の 水底に
その骨は今 珊瑚珠に
その両の眼は 真珠玉
その身は朽ちず わだつみの
奇しき力に かえられて
今は貴き 宝物
水の妖精 打ち鳴らせ
弔いの鐘を ディンドンベル
お聞きよ お聞き
あの鐘の音を ディンドンベル

*新書館 テンペスト 伊東杏里/訳より引用



この歌の冒頭部分、水の妖精を人魚姿で描いたのですね。

Full fathom five thy father lies;
Of his bones are coral made;
Those are pearls that were his eyes;

父は五尋の 水底に
その骨は今 珊瑚珠に
その両の眼は 真珠玉



ナポリ王の息子フェルディナンド王子がエアリエルの歌を聴いて、
嵐の海で難破し溺死したと思われる父王アロンゾーを思い出します。


以前記事で、ラッカムのテンペストからの人魚絵は
この歌の後半部分を描いたのでした。















*
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by bonplaisir | 2017-06-24 12:00 | 人魚画

エドマンド・デュラックのアルファベットブック

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*Lyrics Pathetic & Humorous from A to Z (Dover Children's Classics)
 Edmund Dulac Dover Publications.2009



「 Lyrics Pathetic and Humorous from A to Z 」は1908年に
Frederick Warne&Co.によってロンドンとニューヨークで出版されました。
アルファベット順に24枚のイラストがついていますが、
X.Y.Zだけひとつのイラストにまとめられている。

2009年にDoverがペーパーバックの復刻版を出してくれました。
A4に近いサイズなのでイラストが存分に楽しめます。

それぞれのアルファベット一文字目で始まる複数の単語を取り入れて
言葉遊びのような楽しさは、そのイラストもコミカルなものも多いです。

コミカルな様子の描写にはノーマン・ロックウェルのイラストにも
影響を与えたのかな?と思えるようなものも。

全イラストを観られるサイトがありました



Doverから出版される前、1994年に出版された絵本もあります。

タイトルが「F」で始まる
「F Was a Fanciful Frog」
子供が手に取り易そうなタイトルにしたのかしら?♡

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*F Was a Fanciful Frog: Edmund Dulac's Limericks Abbeville Pr 1994.

ハードカバーでA5版くらいの可愛らしいサイズの絵本です。

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どっちの本も捨てがたいのです(笑)















*
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by bonplaisir | 2017-06-23 12:00 | 欧米テキスト絵本

エドマンド・デュラックの人魚絵①

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1908年に出版されたアルファベットブック
「Lyrics Pathetic and Humorous from A to Z」のなかで
「U」のイラスト。

ウンディーネがイワシとかくれんぼしいる絵です。

U was a youthful Undine
In the kingdom of ultramarine.
Often week after week
She would play hide and seek.
In the weeks with an ugly sardine.



「U」はやっぱウンディーネからですよね。
でもウルトラマリンやアグリーとかできるだけ
「U」で始まる単語をいれるようにしているみたい♡
















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by bonplaisir | 2017-06-22 12:00 | 人魚画

ウォルター・クレイン画の「妖精の女王」

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*Illustrations and Ornamentation from The Faerie Queene (Dover Fine Art, History of Art)
 Dover Publications 1999年




1999年にDoverからウォルター・クレイン画の「妖精の女王」にそえられた
イラストとオーナメントだけをまとめた図版集がでました。
この本には、全6巻と断篇から、扉絵7点、挿絵が88点、
章頭装飾、章末装飾、装飾文字、装飾帯など255点と網羅されています。

眺める度にため息もの、細部まで凝りに凝った装飾、ひとつとして重なるモチーフがなく、
挿絵を飾る装飾枠にも物語性ある表現でまとめあげて素晴らしいのひとこと。
描きこみ内容の濃さから、そのクォリティを保つモチベーションも凄いです。

前日の記事の人魚の装飾枠も素敵なんですよね♡

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エドマンド・スペンサー(Edmund Spenser)の代表作
「妖精の女王」(The Faerie Queene)は
16世紀のイングランド女王エリザベス1世を象徴とする
“妖精の国″の女王グロリアーナに仕える騎士の冒険を、
アーサー王物語を題材に書かれた、寓意に満ちた長編叙事詩。
本来全12巻で構成され、各巻で12の徳を書く予定でしたが、
「神聖」「節制」「貞節」「友情」「正義」「礼節」と6つの主題を取り上げて、
全6巻と断篇で構成されました。

1894-1896年にトーマス・J・ワイズが編集し
ウォルター・クレインが挿絵を手掛けました。

3年がかりのプロジェクトで1000部刊行され、
19世紀のアーツ・アンド・クラフツ運動が生んだ最も美しい本のひとつとされています。


そうえば、この本も先日の行ったウォルター・クレインの展覧会で堪能できました☆





















*
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by bonplaisir | 2017-06-21 12:31 | 解説・図版本

ウォルター・クレイン画:「妖精の女王」からの人魚たち

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16世紀のイングランドの詩人・エドマンド・スペンサー(1552頃-1599)の代表作、
長編叙事詩「妖精の女王」(The Faerie Queene:1590-1609)全6巻と断篇とで
構成されたものにクレインが1894-1896年にかけてモノクロの挿絵を描きました。

その中から第2巻に収められている挿絵。
このイラストには装飾枠もあり、添えられている言葉があります。

Guyon, by Palmers governaunce,
passing through perils great,
Doth overthrow the Bowre of blisse,
and Acrasie defeat.
















*
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by bonplaisir | 2017-06-20 12:00 | 人魚画

ランスロット・スピード画の人魚

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ランスロット・スピード(Lancelot Speed:1860-1931)
英国のイラストレーター。
アンドルー・ラングの世界の童話集から、
あかいろの童話集(1890)に収められている
オーノワ夫人の「サンザシ姫」(The Princess Mayblossom)への挿絵。

「サンザシ姫」のあらすじ

ある国の王と王妃の子が次々に死に、幼いサンザシ姫がひとり残った。
だが妖精カラボスに呪いをかけられ、
「姫が二十歳になるまで不幸のどん底を味わう」と。
この呪いを避ける為に、姫は塔に閉じ込めて外部と避けて過ごすことになりました。
そして厳重な見張りの中でも、姫は美しく育ち、王と王妃は喜びました。
歳月はたち、姫もあと四日で二十歳を迎え、結婚相手を決める年頃になりました。
そして立派な国の王子が結婚を申し込むために使節のコケオドシを送らせました。
さぞ立派な行列だろうと噂にになり、外の世界を見た事がない姫はひと目見たく、
乳母たちを困られながらもその一行を見る機会を得ました。

すると白い馬に乗ったコケオドシを一目見て姫は心奪われてしまいました。
サンザシ姫から愛の告白を受けたコケオドシは嬉しさのあまり、
自国の王と王子を裏切り、姫と駆け落ちします。

しかし、逃げている途中、空腹になるとコケオドシは
優しさも思いやりもない人になりました。
姫はコケオドシのために食べ物を探します。
けど独り占めにし姫はずっと空腹で喉も渇いていました。

ひどいコケオドシ、終いには一人で逃げようと姫を海へ突き落そうとします。
ところが姫はさっとよけて、つんのめったコケオドシが海に落ちてしまいました。

すると美しい妖精があらわれ、無事に城へ帰ることができました。
そして立派な国の美しい王子と結ばれ、不幸な出来事は忘れ去られましたとさ。



ざっとですけど、こんな感じ。
「サンザシ姫」って「眠れる森の美女」や「ラプンツェル」のような話ですね。

上の挿絵はコケオドシが海の落ちたあとどうなったかわからないの場面です。
ランスロット・スピードはその場面を想像したものを描いたようですね。

人魚たちが海底に落ちて来た人間を物珍しそうに眺めているようにも見えます。





「サンザシ姫」といえばデュラックの「妖精の花冠-フランスの昔話集」にも。


















*
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by bonplaisir | 2017-06-19 13:00 | 人魚画

アルビン・ブルノフスキーの絵本「金のりんご」

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*金のりんご A・ブルノフスキー/文・絵 内田莉莎子/訳 1982年 福音館 2009年3刷



国内出版で初で唯一のブルノフスキーの和訳絵本です。

城と花嫁を奪われた王子が取り戻すお話。
その為にいろんな試練を乗り越えるのですが
次から次へと忙しく、場面もシュールで
不思議な世界へ誘ってくれます。

美しさ絵の中にも邪悪さ描いていおり、
サタンも出てくるのですけど、その様子は
ウィリアム・ブレイクのレッドドラゴンのよう。
トラウマになりそうな強烈な印象もちそうな絵本です。


ブルノフスキーさんはチェコのブラティスラヴァ出身でした。
ブラティスラヴァといえばブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)。
なんか関係あるのかなと調べてみると、創設に関わったメンバーでした。

ご自身もBIBで何度か受賞歴があり、
前記事のオーノワ夫人の妖精物語集は1981年に金のりんご賞を受賞していました。
1967年には「アンデルセン童話集」がゴールデンプラーク賞に、
1977年に「Koza rohatá a jež」が金のりんご賞と三度受賞していました。

他にも沢山の国際的な受賞歴があるようです。















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by bonplaisir | 2017-06-17 12:00 | 和テキスト絵本

アルビン・ブルノフスキー画:オーノワ夫人の妖精物語集

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チェコの画家、アルビン・ブルノフスキー(1935-1997)が挿絵を描いた、
フランスの作家・オーノワ夫人の妖精物語集。
1980年にチェコで出版された本のドイツ語版が1982年に出版されました。
あとロシア語版とポーランド語版もあるみたい。

オーノワ夫人の物語から7篇収められています。
ドイツ語→フランス語→英語タイトルで。

・Der prinz kobold:Le Prince Lutin(The Imp Prince)
・Prinzssin rosette:La Princesse Rosette(Princess Rosette) 
・Der goldene zweig:L'Orangier et l'Abeille(The Bee and the Orange Tree)
・Das gute mäuschen:La bonne petite souris(The Little Good Mouse)
・Finette:Finette Cendron(Cunning Cinders)
・Babiole:Babiole 
・Der gelbe zwwrg:Le Nain jaune(The Yellow Dwarf) 

それぞれの物語にブルノフスキーの美しいカラーの挿絵やカットイラストが沢山。
ですがオーノワ夫人の作品の中でも馴染のないものが多くて、内容がよくわからない(笑)
wik参考にあらすじだけでもと拾ってみました。


アンドルー・ラングの世界童話集に収められているものもあるようで、
探せば物語を知ることもできそう。


ブルノフスキーといえば、アンデルセン童話集との出逢いも待っている。
早くブルノフスキーの人魚姫にもご対面したいわ。

なーんて想っていると終わりの方の物語の中に人魚の挿絵が☆

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もしかして近づいているのかも?(笑)















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by bonplaisir | 2017-06-16 12:30 | 欧米テキスト絵本

ジョン・ラインハルト・ウェグリン画の人魚②

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ジョン・ラインハルト・ウェグリン(1849 -1927)が
1906年に描いた水彩画「Mermaid」 。

まるで初めて地上に来た人魚姫のような。
花輪のように見える飾りは貝や珊瑚、真珠で出来ているように見えます。

空と海と人魚の尾のブルーが美しいです☆


あと1911年に描かれた連作のようにも見える作品。

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海岸の岩の上に座る人魚。
可愛らしい仕草ですが、「ゼノアの人魚」のような
惑わす魅力も感じたり☆















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by bonplaisir | 2017-06-15 12:00 | 人魚画

気になったアンティークの「人魚姫」本

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Tumblrのタイムラインに上がってきた
皮表紙に金箔押しされた人魚姫のアンティーク本。

とくに人魚が描かれている訳でもないのに惹かれてしまった。
挿絵画の名前がないのでテキストだけの本なのかしらと調べてみたら、
ジョン・ラインハルト・ウェグリンが挿絵を描いている本なのでした。

1893年、ロンドンのR. Clay and Sonsから出版された
「The little mermaid and other Tales」
挿絵といってもモノクロ画のみですが
「人魚姫」9点、その他の物語に50点以上。
かなりのボリュームですね。

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古書アーカイヴのサイトで全頁見られるのを見つけました。
本の持主による手彩色されてしまってる画像ですが
それでも貴重なので嬉しいです。















*
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by bonplaisir | 2017-06-14 13:30 | 人魚姫


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


by haruchonns

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