タグ:エドマンド・デュラック ( 38 ) タグの人気記事

宝島といえばデュラックも。

c0084183_20575079.jpg




1927年に出版されたロバート・ルイス・スティーヴンソン(1850-1894)の
「宝島」(Treasure Island,1883)にもデュラックは挿絵を描きました。


c0084183_21175416.jpg
*Treasure Island. Robert Louis Stevenson. Illustrated by Edmund Dulac.
 New York: George H. Doran Company, n.d. [1927]



c0084183_2124162.jpg
c0084183_21241835.jpg
c0084183_21243673.jpg



フロンティア精神がまだ残るアメリカからの依頼だからか、西部開拓や海賊物語
もしくは騎士道など成熟した大人のリアルな描写が子供たちにも受けていたため、
デュラックもそれらに合わせたか注文があった画風になっているのかな。

デュラックの挿絵の中では珍しい画風ですけど、
観ればみるほど味わい深くなってきて楽しめます。

以前、アンティーク古書店で実物の本を見させて頂く機会がありました。
優しい風合いの趣あって、緑や青の印刷の色が美しかったです。

国会図書館のデジタルコレクションで全貌が拝めるようになっていました♡















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-07-19 12:00 | 一枚の絵

エドマンド・デュラック画:セレーネとエンディミオン

c0084183_1122090.jpg




1935年出版の「Gods and Mortals in Love」
Selene and Endymionのイラスト。

ギリシャ神話から愛の物語が11篇おさめられている本です。
その内、9の物語(☆)にイラストが添えられています。

セレーネとエンディミオン☆の話の他にも
・アフロディーテとアドニス☆
・プルートとペルセポネ☆
・プシュケとケルベロス☆
・パンとシリンクス☆
・ゼウスとエウロパ
・オルフェウスとエウリディーチェ☆
・キルケとオデュッセウス
・ジェイソンとメディア☆
・ヘラクレスとデイアネイラ☆
・ペルセウスとアンドロメダ


どのイラストも素敵なのですが
この中でもセレーネとエンディミオンの
神秘的な瑠璃色にうっとりしてしまうのでした。















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-07-03 12:00 | 一枚の絵

エドマンド・デュラック画:「真珠の王国」より③

c0084183_20192349.jpg

愛の真珠(The Pearl of Love)



c0084183_20193679.jpg

守りの真珠(The Talisman Pearl)



c0084183_20194879.jpg

戦士の真珠(The Pearl of the Warrior)




「真珠の王国」(The Kingdom of the Pearl)
本の内容まで紹介しているサイトがなかなか見つからず
イラストからの想像するばかりですが、
上の3点から、愛にまつわる話や、魔除けのような話、
真珠をめぐっての戦いの話もあるような?






デュラックの東洋趣味は育ってきた環境からもきているようで、
祖父は染物職人で、父親が織物の行商人でした。
東洋の織物も扱っていて、エキゾチックな絨毯や
日本の浮世絵にも触れる機会もあり、かなり裕福な家庭だったようです。
















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-07-01 12:00 | 一枚の絵

エドマンド・デュラック画:「真珠の王国」より②

c0084183_9433277.jpg

象の真珠(The Pearl of the Elephant)



c0084183_9434983.jpg

魚の真珠(The Pearl of the Fish)
よく見ると、魚の舌の上に真珠が一粒描かれているみたい。



c0084183_10442887.jpg

猪の真珠(The Pearl of the Boar)



c0084183_1094788.jpg

竹の真珠(The Pearl of the Bamboo)
竹から真珠を取り出して、真珠を繋げている様子にも見えます。



c0084183_10104233.jpg

蛇の真珠(The Pearl of the Serpent)
クッションの上に真珠が一粒のっています。



c0084183_10112975.jpg

雲の真珠(The Pearl of the Cloud)
女性の掌に真珠が一粒。



この中から「象の真珠」で連想したのはエレファント・パールぐらい。
象の牙の内部にたまたまできた空洞部分に、石灰成分が固まってできたもので、
数百年に一度しか発見されない貴重なもので、インドなどでは
昔から崇敬されたり、神聖な儀式に使われたりしたそうです。
あと、エレファント・パールを持っていると、人生で成功すると信じられているとか。
実際に見たことはないけれど、見られる機会ができたら拝んで見たいです。


上の6点のイラストに付けられた題名の
「象」「魚」「猪」「竹」「蛇」「雲」の真珠は
インドの18大プラーナ (古伝説) 文献の一つ、
ガルダ・プラーナにでてくる神聖な宝石のようです。

「真珠の王国」にもこれらを紹介する文章があるのかはわかりませんが、
イラストの雰囲気から関係してそうかなと思ったり。

インド神話か、なじみがなさすぎてわからないことばかり。
でもデュラックの東洋趣味からすると彼にとっては
東洋の神秘に触れる興味深い仕事だったのではないのかしら。
だってどのイラストも本当に素敵なものばかりでうっとりしてしまう♡















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-30 12:00 | 一枚の絵

エドマンド・デュラック画:「真珠の王国」より

c0084183_11331021.jpg



「真珠の王国」から、<真珠の誕生>(The Birth of the Pearl)のイラスト。
人魚絵ではないのですが、デュラックが描く海の世界の絵として上げて見たくなりました。


第一次世界大戦を境にデュラックの絵柄も大きく変わります。
戦前の1913年出版の「バドゥーラ姫」で色彩など兆しは見えますが、
戦後の「タングルウッド物語」では人物の描き方まで変わりました。

1918年にホダー・アンド・ストートン社から出版された
タングルウッド物語」が最後になり、デュラックにとって
挿絵黄金時代の終焉的なギフトブックになりました。

その後、パリの真珠商レオナール・ローゼンタールが書いた真珠の歴史や伝説の本に、
デュラックは水彩画を10点描きデザインもした豪華限定本「真珠の王国」が
1919年にパリで、1920年にロンドンで出版されました。


10点のイラストにはそれぞれ「~の真珠」と題されていて、
真珠の歴史や文化、神話や薬など、魅惑的な内容のようです。

ギフトブックの時代は終わってしまいましたが、
デュラックの素晴らしい絵仕事は健在なのでした。















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-29 12:00 | 一枚の絵

エドマンド・デュラックの人魚絵③

c0084183_13325749.jpg




人魚絵といってもmermaidではなくてmermanなんですけど☆

Myths the Ancients believed, Glaucus and Scylla というタイトルのイラスト。
1933年、アメリカの週刊誌の表紙用に描かれたもののようです。

タイトルにあるように、古代神話、例えばギリシャ神話にも出てくる
グラウコスとスキュラの物語が主題で、嫌がるスキュラを
グラウコスが追いかけている様子を描いているようですね。


グラウコスとスキュラ

グラウコスは元は漁夫、たまたま口にした薬草で
半身が魚のmermanになってしまいます。
姿が変わったことで水の中が恋しくなります。すると
川の神々も彼を受け入れ、グラウコスも海神になりました。

ある日、浜辺の入り江の水の中や岩場の陰で涼んでいた
乙女スキュラにグラウコスは恋をしました。
ですがスキュラは求愛を拒みます。

グラウコスは魔女キルケに
スキュラが自分に振り向いてくれるよう相談しました。

しかし、グラウコスに恋するキルケは嫉妬から、
スキュラを怪物にしてしまいました。

こうして怪物スキュラが誕生し、
近くに来た船や人を襲うようになりましたが、そのうち
怪物スキュラはそのままの姿で岩場になってしまいました。
もう船や人を襲いませんが、その岩場はその後も
船乗りたちに恐れられるようになりました。

一方、グラウコスはキルケの愛を一時受け入れるのですが、
キルケが人を怪物にし虐待することに愛想をつかし離れてしまいます。
















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-28 12:00 | 人魚画

エドマンド・デュラック挿絵の「テンペスト」

c0084183_11383370.jpg
*テンペスト シェイクスピア/作 エドマンド・デュラック/絵 伊東杏里/訳 荒俣宏/解説 新装版1994年 新書館



エドマンド・デュラックが挿絵をつけたシェイクスピア「テンペスト」が、
1908年にロンドンのHodder&Stoughtonから出版されました。

その和訳書が、1980年に新書館からデュラックの挿絵を全部収めて出版されました。
そしてデュラック挿絵の「テンペスト」が国内初の絵本なのでした。
エドマンド・デュラックの挿絵で堪能できる有難い本、こちらはその新装版です。


シェイクスピアの喜劇で、妖精女王と騎士らが中心に描かれる、
楽しくてロマンチックな結婚と魔術と妖精のファンタジーものも、
時代の流れ、社会の動揺などで<妖精の時代>も末期にはいり、
その中で書かれた「テンペスト」も魔法の終りを告げるような物語です。
そしてシェイクスピアの最後の戯曲ともいわれています。



そうそう、デュラックの「テンペスト」が出版されたこの年は
アーサー・ラッカムもシェイクスピアの「真夏の夜の夢」の挿絵を描き
William Heinemannから出版されています。

どちらも40点もの挿絵が収められ、
シェイクスピアの贅沢な本が出版された素敵な年なんですね。















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-26 12:00 | 文学/戯曲

エドマンド・デュラックの人魚絵②

c0084183_18533583.jpg




1908年出版、デュラック画のシェイクスピア「テンペスト」から、
第1幕の2場で、エアリエルの歌から人魚が描かれています。


Full fathom five thy father lies;
Of his bones are coral made;
Those are pearls that were his eyes;
Nothing of him that doth fade,
But doth suffer a sea-change
Into something rich and strange.
Sea-nymphs hourly ring his knell:
Ding-dong.
Hark! now I hear them — Ding-dong, bell.


父は五尋の 水底に
その骨は今 珊瑚珠に
その両の眼は 真珠玉
その身は朽ちず わだつみの
奇しき力に かえられて
今は貴き 宝物
水の妖精 打ち鳴らせ
弔いの鐘を ディンドンベル
お聞きよ お聞き
あの鐘の音を ディンドンベル

*新書館 テンペスト 伊東杏里/訳より引用



この歌の冒頭部分、水の妖精を人魚姿で描いたのですね。

Full fathom five thy father lies;
Of his bones are coral made;
Those are pearls that were his eyes;

父は五尋の 水底に
その骨は今 珊瑚珠に
その両の眼は 真珠玉



ナポリ王の息子フェルディナンド王子がエアリエルの歌を聴いて、
嵐の海で難破し溺死したと思われる父王アロンゾーを思い出します。


以前記事で、ラッカムのテンペストからの人魚絵は
この歌の後半部分を描いたのでした。















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-24 12:00 | 人魚画

エドマンド・デュラックのアルファベットブック

c0084183_10501589.jpg
*Lyrics Pathetic & Humorous from A to Z (Dover Children's Classics)
 Edmund Dulac Dover Publications.2009



「 Lyrics Pathetic and Humorous from A to Z 」は1908年に
Frederick Warne&Co.によってロンドンとニューヨークで出版されました。
アルファベット順に24枚のイラストがついていますが、
X.Y.Zだけひとつのイラストにまとめられている。

2009年にDoverがペーパーバックの復刻版を出してくれました。
A4に近いサイズなのでイラストが存分に楽しめます。

それぞれのアルファベット一文字目で始まる複数の単語を取り入れて
言葉遊びのような楽しさは、そのイラストもコミカルなものも多いです。

コミカルな様子の描写にはノーマン・ロックウェルのイラストにも
影響を与えたのかな?と思えるようなものも。

全イラストを観られるサイトがありました



Doverから出版される前、1994年に出版された絵本もあります。

タイトルが「F」で始まる
「F Was a Fanciful Frog」
子供が手に取り易そうなタイトルにしたのかしら?♡

c0084183_11161833.jpg
*F Was a Fanciful Frog: Edmund Dulac's Limericks Abbeville Pr 1994.

ハードカバーでA5版くらいの可愛らしいサイズの絵本です。

c0084183_11233536.jpg


どっちの本も捨てがたいのです(笑)















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-23 12:00 | 欧米テキスト絵本

エドマンド・デュラックの人魚絵①

c0084183_9471667.jpg




1908年に出版されたアルファベットブック
「Lyrics Pathetic and Humorous from A to Z」のなかで
「U」のイラスト。

ウンディーネがイワシとかくれんぼしいる絵です。

U was a youthful Undine
In the kingdom of ultramarine.
Often week after week
She would play hide and seek.
In the weeks with an ugly sardine.



「U」はやっぱウンディーネからですよね。
でもウルトラマリンやアグリーとかできるだけ
「U」で始まる単語をいれるようにしているみたい♡
















*
[PR]
by bonplaisir | 2017-06-22 12:00 | 人魚画


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


by haruchonns

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新の記事

Book:いわさきちひろ「あ..
at 2017-12-09 12:00
エリナー・アボットの人魚画
at 2017-12-08 12:00
エリナー・アボットの人魚画
at 2017-12-07 13:00
William Samuel..
at 2017-12-06 12:00
アーサー・ラッカム画の人魚絵④
at 2017-12-05 12:00
Book:アメリア・ジェーン..
at 2017-12-02 12:00
ヘレン・ジェイコブスの翅の妖精画
at 2017-12-01 12:00
ヘレン・ジェイコブスの人魚画
at 2017-11-30 12:00
ヘレン・ジェイコブスの雑誌表..
at 2017-11-29 12:00
ヘレン・ジェイコブス画の人魚姫②
at 2017-11-28 12:00
ヘレン・ジェイコブス画の人魚姫
at 2017-11-27 12:00
Book:いわさきちひろのT..
at 2017-11-25 12:00
オーストリアのイラストレータ..
at 2017-11-24 12:00
silent music「聖..
at 2017-11-21 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫⑥
at 2017-11-18 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫⑤
at 2017-11-17 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫④
at 2017-11-16 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫③
at 2017-11-15 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫②
at 2017-11-14 12:00
ヘレン・ストラトン画の人魚姫
at 2017-11-13 12:00

カテゴリ

アリス関連
人魚姫
和テキスト絵本
欧米テキスト絵本
童話集/寓話集
児童文学
文学/戯曲
洋書
写真&写真集
画集/図版集
展覧会図録
漫画関連
antique&Vintage
豆本&ミニチュア本
ムック本/雑誌
ホビー&料理本
人魚画
妖精画
一枚の絵
映画(DVD&Blu-ray)
その他の本関連
展覧会&美術館
呟き

タグ

(132)
(102)
(46)
(38)
(29)
(27)
(24)
(23)
(22)
(19)
(18)
(17)
(16)
(16)
(16)
(15)
(15)
(14)
(14)
(13)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)
(9)
(9)
(9)
(8)
(8)
(8)
(8)
(8)
(7)
(7)
(7)
(7)
(7)
(7)
(7)
(7)
(7)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)

検索

以前の記事

2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月

最新のコメント

> snowdrop-u..
by bonplaisir at 16:18
こんにちは。 『星の王..
by snowdrop-uta at 16:17
> snowdrop-u..
by bonplaisir at 14:05
こんばんは。 今夜はパ..
by snowdrop-uta at 22:15
> snowdrop-u..
by bonplaisir at 12:03

最新のトラックバック

ノートルダム大聖堂とラテ..
from dezire_photo &..
ノートルダム大聖堂とラテ..
from dezire_photo &..
日本初公開のベッリーニと..
from dezire_photo &..
北方ヨーロッパ絵画の最高..
from dezire_photo &..
北方ヨーロッパ絵画の最高..
from dezire_photo &..

記事ランキング