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レイミアからイソベル・リリアン・グロウグの絵画

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英国の画家イソベル・リリアン・グロウグ(Isobel Lilian Gloag:1865-1917)の
The Kiss Of The Enchantress(1890)という作品。
邦題だと「誘惑舎の接吻」だそうです。

数年前に人魚の絵を探索中に出逢い、
人魚のような上半身の美しさに惹かれたのですが、
よく見ると下半身は魚の尾というより蛇のよう。

絵の雰囲気からウォーターハウスの作品かと思いきや、
ウォーターハウスの作品集には見当たらず、では誰?と調べ、
イソベル・リリアン・グロウグの作品と知ることが出来ました。


先日、キーツの「レイミア」に触れる機会があり、
その時に浮かんだのがこの絵。
レイミアをヒントに調べてみたら、やっぱりでした♡

ロマンティックにキスをする恋人たちのようにも見えますが、
下半身は蛇の尾やイバラに巻き付かれている騎士だもの、
いわくありげなものを感じてましたが、妖精美術館館長の井村君江氏の記述より、
この絵がキーツの「レイミア」から主題をとったものだと知り納得。

更によく見ると、背景に少し描かれている足元のウサギは
魔物を恐れているかのように逃げているし、
騎士は胸元の十字架を握りしめ、もう片方の手は拳を握りしめて、
少し美女の誘惑から抵抗しようとしているようにも見えますね。















*
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by bonplaisir | 2017-07-17 12:00 | 一枚の絵

ハリー・クラーク:キーツのバラッドの挿絵から

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ラファエル前派の系譜画家たちの題材として描かれたキーツのバラッド、1819年作の
''La Belle Dame Sans Merci''(つれなき美女、など訳者によってそれぞれ)

15世紀、フランスの詩人アラン・シャルティエによるバラッド、
中世の幻想的な雰囲気のおとぎ話、
La Belle Dame sans Mercy を元にキーツ独自のバラッドを書いた。

美女に誘われ、洞窟で一晩過ごした騎士が
夢の中で、青ざめた死体が現れ
驚いて目を覚ますと、そこは荒野の中だったという。
この美女はこの世の者でなく、色香で騎士を誘惑し
冥界へと引きずり込もうするこわーい話のようで、
荒野にひとり置き去りにされた騎士も
目を覚ました時にはすでに亡霊になっていたのでは的な解釈も。

ゴシック・ホラーなテイストのバラッドに、
ハリー・クラークは美女と騎士が一夜を過ごしている場面を描いています。


O what can ail thee, knight-at-arms,
Alone and palely loitering?
The sedge has withered from the lake,
And no birds sing.

O what can ail thee, knight-at-arms,
So haggard and so woe-begone?
The squirrel’s granary is full,
And the harvest’s done.

I see a lily on thy brow,
With anguish moist and fever-dew,
And on thy cheeks a fading rose
Fast withereth too.

I met a lady in the meads,
Full beautiful—a faery’s child,
Her hair was long, her foot was light,
And her eyes were wild.

I made a garland for her head,
And bracelets too, and fragrant zone;
She looked at me as she did love,
And made sweet moan

I set her on my pacing steed,
And nothing else saw all day long,
For sidelong would she bend, and sing
A faery’s song.

She found me roots of relish sweet,
And honey wild, and manna-dew,
And sure in language strange she said—
‘I love thee true’.

She took me to her Elfin grot,
And there she wept and sighed full sore,
And there I shut her wild wild eyes
With kisses four.

And there she lullèd me asleep,
And there I dreamed—Ah! woe betide!—
The latest dream I ever dreamt
On the cold hill side.

I saw pale kings and princes too,
Pale warriors, death-pale were they all;
They cried—‘La Belle Dame sans Merci
Thee hath in thrall!’

I saw their starved lips in the gloam,
With horrid warning gapèd wide,
And I awoke and found me here,
On the cold hill’s side.

And this is why I sojourn here,
Alone and palely loitering,
Though the sedge is withered from the lake,
And no birds sing.
















*
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by bonplaisir | 2017-06-08 12:00 | 一枚の絵

ハリー・クラーク:ステンドグラスの聖アグネス祭の前夜

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前記事のハリー・クラーク画の「聖アグネス祭の前夜」の
ステンドグラスの同じ場面を描いたもの。

1923年、ジェイコブ・ビスケット社の社長が父親の家を飾るために注文した。
個人の家のため、宗教や公共の場でないような想像力を自由に展開できるとあって、
ハリー・クラークはおとぎ話や文学などを描きたいと考え、
「青髭」や「眠れる森の美女」など提案し、その中に
「聖アグネス祭の前夜」もあり採用されたのでした。

1924年に完成したステンドグラスは
現在、アイルランドのヒュー・レーン・ダブリン市立美術館に所蔵されています。

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この下絵も存在しているようで、
アイルランドのコルクにあるクロフォード美術館*に所蔵されています。

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by bonplaisir | 2017-06-07 12:00 | 一枚の絵

ハリー・クラーク画:聖アグネス祭の前夜

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「聖アグネス祭の前夜」といえばジョン・キーツの詩物語を
ステンドグラスで表現したハリー・クラークの代表作のひとつで最高傑作ともいわれています。

1924年に個人の邸宅用にに注文を受けた作品の前に、
1914年にイラストでも描いていたようです。

物語の最後、マデリーンを外に連れ出す恋人ポルフィーロの場面。


1819年にキーツが書いた詩物語「The eve of St. Agnes

乙女の守護聖人 聖アグネスの伝説より、毎年1月21日に聖アグネス祭が行なわれる。
この日は、若い娘たちは断食し早いうちに寝床に入り、未来の夫の夢を見る。
キーツの詩では、若い娘マデリーンがベッドで寝ていると、
恋人のポルフィーロが忍び込んできて連れ出そうとする。
愛し合う二人が一緒になることは叶わぬようで、駆け落ちの様な物語。
ロミオとジュリエットのような話にも思えるかな~。















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by bonplaisir | 2017-06-06 12:00 | 一枚の絵


挿絵とか絵本とか画集とか、気ままに覚え書き。


by haruchonns

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